心の内側
私に何がわかるというんだろうか。
あの人の心の内側の。
いつも元気そうに見えるあの人の、
強気にみえるあの人の、
いつも笑顔のあの人の。
強がってばかりいるあの人の。
心の内側に本当は何があるんだろう。
それを、私はどれだけ分かることができるんだろう。
一生、全然わかんないかもしれない。
あなたはいま何を思うのか。
私はあなたの目には、お気楽そうに映るかな。
私はあなたのことを「いつも強くってうらやましいなあ」と思う。
だけどもしかしたらあなたも私のこと、「いつも強くっていいなあ」と思ってるかもしれない。
お互いのことなんか全然わかんない。
それでもいつか、
『そんなことないんだよ、いろいろあるんだよ』
と話し合えたらいい。
誰でもいつでも誤解だらけだよ。
誤解だらけだよ。
勝手に期待して、勝手に傷ついて、勝手に悲しんで、勝手に拗ねて、勝手にいなくなったり、勝手に戻ってきたりすればいい。
誤解だらけの自分と誰かと世界を見渡した後に、自分の中にある確かな気持ちを、とりあえずきちんとすべて伝えたら、あとはどんな結果になろうと、それが最善だと信じるしかない。信じるのは怖い、今この場をなんとかしようと、説得したり、引き留めたり、あえて突き放したりしてしまう、信じて待つことは怖いのだ。
静かに待つ強さをくれ。
誤解を力づくで説くのではない、伝えることだけを伝えて、あとはゆっくり待つのだ。
どんなに心の中が荒々しく、哀しみにくれていようと。そして、それは一人で耐えなくてもいい。
信じて待つ、信じて待つ。
あなたが思っているよりもうらやましい自分ではないけれど、
私が思っているよりもうらやましいあなたではないのだ。
同じなのだ、きっと。
心の内側が見られたらいいね。
そしたら歌わなくてもきっとあなたの側にいつでもずっと寄り添えるだろう。
でもまだ見えないから、手探りで歌を歌っているのだ