「出てくるものだけ」

ライブ活動(歌っている)斉藤めいのブログ https://saitome.localinfo.jp/

悪意は置き去りにして進め

かけっぱなしにしながら寝てしまった音楽と、夕方という時間帯のせいとはわかっているのですが切ないときは文章でも書いて頭を整頓するんです。前回もそんな感じでした、夜に向け暗くなるということに、太古の昔から不安を感じるもののようですね、人間のメカニズム。

 

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環境を変えてからの近頃はそんなに、周りに嫌な奴っていうのがいなくて忘れていたけど、久しぶりに思い出した。人っていうのは確定できなくて、目立たなくても奥底からの優しさが滲み出ていたり、ダメダメだと思ってもステージでは輝いていたり、いろいろと分からないものだし、特に自分のような人間がこうだ!と決め付けられるような人はいないのだけど、それでも短い経験から「こんなこと言うやつは、確実に、いやな奴だ」と思うセリフがあって。

それは、誰かを批判したり注意したりするときに「おまえ、○○だぞ」で終わればいいものを、「みんなもそう思ってると思うよ」とか、「みんなも迷惑だと思ってると思う」とか、

「××さんもそう言ってた」とか。周りを引き合いに出してくる人だ、これはもう精度の悪い私のセンサーですらダントツ間違いなく180%の高確率をたたき出すくらいの確立で、いやな奴だよ、そんなこと言うやつは。しかも自分よりも下の立場にしか言えないようなら尚更。

 ( 団体の中であまりにも傍若無人に振る舞った誰かに対して、我慢の限界が達し意を決して言う場合は、こんな言葉遣いで注意する場合はあるかも知れない。でも傍若無人に振舞ってはいなかった、ということくらいは、言われて傷つくほどの人なら分かる )

 

しかもそんなときは大抵、そいつが一番気にしているというかただ単に気に入らないから言っているのであって、自分の正当性を示す為に『自分以外の誰かも同じ意見だよ』と匂わせておくけれども、その「みんな」は空虚なものであるか、実際にはそいつのいう「みんな」は大して気にしていなかったり別の意見を持っているものだ。

特定の「誰か」の名前を出していたといても同じ、誰かが「あーうん」くらいの相槌を打ったものや、まったく別の角度から放ったセリフを、都合よく解釈して自分の味方にしているだけの場合がほとんど。

だってそいつほど、悪意を持った人ばかりではないんだから。

だからそんな奴のセリフをしなくていい。人への批判さえ、責任を持てず、自分のものとして発言できないそんなやつの言葉なんかで傷つかなくていい。

 

そいつがいつまでも自分への責任は回避したままで、しかし悪意のある攻撃性を持って、おそらくあなただけでなく色んな人を傷つけている隙に、あなたは鏡みたいに奴に学ぶべき悪意のあり方を教わり、そいつがそうまでして守っている立場やプライドを少しだけ覗き見、そしてそっと捨て、優しさを手に入れて進めばいい。

どうせ逃げてばかりのその奴らに、あなたのような景色は見えない。

 

数年前なら私も夜も眠れないほどそんな悪意を気にしてしまっただろうけど、「うわあ」と思いながらもすぐに捨てられる自分に、年をとるのも悪くないじゃないかー!とか思うのです。

 

ああ、雨ですが。これから下り電車に乗ってライブを観にいこうかなあ。